酵母と酵素の違い

■酵母とは?
「酵母」の正体は、酵母菌という微生物です。
つまり、生き物。
酵母菌は土や水、植物の葉や幹、花の蜜、くだものの表面、生物の皮膚や体内など、地球上のいろいろな場所に生息していて、私たちの暮らしに密接に関わっています。

酵母菌は、カビ菌や乳酸菌、納豆菌と同様、有機物から栄養を摂取して増えていきます。
酵母菌は有機物の中でも、主に糖などを食べてアルコールと炭酸ガスに分解します。
お酒を造る時に利用する「麹菌」も酵母菌ですね。

酵母菌は生き物なので、他の生物と同じく、活動に必要な酵素を自ら作り出しています。
酵母菌が作り出す酵素の量はとても多く、その効率の良さは驚くほど。
この「酵母」という小さな生き物たちを利用して、人間はビールや日本酒、ワインなどのお酒や、漬け物・味噌・納豆・醤油・お酢・パンやチーズなどの発酵食品を作ってきたのです。

■酵素とは?
「酵素」は生物の体内で起こっている、様々な科学反応の触媒となるタンパク質の一種です。
食べ物の消化や吸収をはじめ、脳での思考や、筋肉を動かすことによる運動、皮膚等の新陳代謝、病気の治癒、老廃物や不要物・有害物の排泄なども、酵素があってはじめて円滑に行われます。

人間を含む動物や植物、微生物などの、地球上に存在するすべての生命体は、体の中で活動のために必要な酵素をそれぞれ作り出しています。
体内に存在する酵素の数は、驚くことに3000種類を優に越え、それらの酵素が各々自分の役割を果たすことで、生物の生命活動が維持されているのです。